志望動機が答えられない話
就職活動をしていて思うことは、とってもあたりまえのことだけど企業も人なんだなあということ。
先日受けた面接で思いがけず企業側の人間らしさに出くわして戸惑った話をしたい。
その企業は私にとって滑り止めに受けた企業だったから、第一志望第二志望ほどの確固たる志望理由がなかった。だから、面接で志望理由について突っ込まれた時、私はむりやりこじつけのような志望理由を答えた。
企業が就活生を選ぶ上で大切にしている要素の上位に志望動機が入るらしい。適当に考えた私の志望動機が企業の気に召さないなら、その時はその時。それで落とされたらしょうがない。そういう軽い気持ちで面接を受けに行った。
でも、予想外に、企業側に真面目に対応されて戸惑ってしまった。
私が考える就職活動は、(どちらかというと)企業側が贅沢に優秀な学生を選ぶものであって、学生が企業を選ぶものではない。だから、落とされて元々、という気持ちで面接に臨んだ。でも、私は私の価値を誤解していた。
大学生に対して知名度のある(BtoCとか)の企業とそうでない企業の間では学生を採用する心構えが全然違う。知名度が低い企業は、志望学生が少ない分学生をどうにかして生かさなければいけない。私は落とされる前提で面接を受けに行ったけど、企業側はなるべく学生を落としたくなかったみたいだ。
だから、志望動機一つまともに答えられないような劣等就活生の私にも、企業は困惑しつつも真面目に対応してくれて、私の良い所を見つけようとしてくれて、申し訳なかった。
何に興味があって、どんな仕事がしたいか、とか、興味と仕事をどれくらい切り離せるか、は変えようと思ってもなかなか変えようがない素質の問題だ。
私にその素質が足りていないせいで企業人事部を困惑させてしまっている。同時に私も困惑している。ということがとても歯がゆかった。
努力で補えないことは世の中に沢山ある。そういう時に綺麗に諦められたらいいけど、企業に情が移ってしまっていたたまれない気持ちになってしまった。
滑り止めで企業を受ける事は悪いことではない。志望度が低い企業に対して説得力のある志望理由を語れないのもしょうがない。だけど、私の将来の保険に他人を巻き込んでしまうのはいけない事だ。
どこで折り合いをつけていいのかよくわからなくなってしまった。
困った。